はくうんゆうせきをいだく
深々とした白い雲が、幽なる岩々を包み込んでいる。
鳥だけが通えるような、とても人が住んでいるとは思えないごつごつとした岩山。
占いによってその山に住まうことになった寒山という僧が詠んだ詩の一節。
その詩には、こんな一節もある。
俗世間から離れ、四季の移ろいを何の囚われもなく感じられるこの場所は、
実に静寂で貧しいながらも、精神的には実に豊かで楽しいものである。と。
私はふと感じることがある。
幸せとはなんだろうか。どうやったら幸せを感じられるのか。
気がつくと、誰かに自分の幸せを依存していないか。
褒められたい、認められたい、美味しいものを食べたい、お金持ちになりたい…etc
これらはすべて人間として至極真っ当な欲求である。
でも、それはすごく現代的な、今の社会における幸せなのではないかとも思う。
自分の感性を磨き、四季の移ろいを肌で感じながら、生を実感する。そこに幸せを見出せるような人でありたい。
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